パナマ文書流出で話題のタックスヘイブンって何? | Panama Papers(日本)

パナマ文書流出で話題のタックスヘイブンって何?

tax-heaven_imageパナマ文書の流出で政治家や企業が利用していることが明らかになったタックス・ヘイブン。しかしその実態を知ることは中々ありません。タックス・ヘイブンとは何かということをまず知り、私達個人が利用できるかどうかを調査、解説します。

 

▼目次
●パナマ文書でも話題。タックスヘイブンとは何だ?
●税収がないはずのタックス・ヘイブンが運営できる仕組み
●個人がタックス・ヘイブンを利用することができるのか?

 

 パナマ文書でも話題。タックスヘイブンって何?

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タックス・ヘイブンは世界中に点在している。赤丸がタックス・ヘイブンとされる国、地域、

 

タックス・ヘイブンとは、「租税回避地」のこと。

つまり課税率が低い、もしくは課税完全に免除される国や地域のこと。低課税地域ともいいます。

何故そんなことをする国があるかというと、

税金を下げることで

自らの国や地域に「海外の会社に来てほしい」という資本誘致
そして「ドルや円、ユーロ等のお金が欲しい」という外貨獲得

この2つを行うためです。

どの税率を下げるかはタックス・ヘイブンの自由なのですが、一般的には

法人税

所得税

相続税

資産課税

が多いように思います。確かにこれらの税金を取らなければ、企業や資産家や富豪は集まってくるでしょう。

日本を例に取ると、

法人税は営業利益の23.9%(2015年)

所得税は個人の収入が4000万円を超えている人は45.0% (2015年)

相続税は6億円を越える相続は55%(2015年)

 

という税率です。これが免除となれば利益や現金は大きく残ります。

しかしパナマなどのタックス・ヘイブンは国家の要とも言える税収を得ていないのに、どうやって国家運営をしているのか。

次はタックス・ヘイブンが儲ける仕組みを解説します。

 

税収がないはずのタックス・ヘイブンが運営できる仕組み

以前からタックス・ヘイブンは海洋国家のための重要な戦略のひとつでした。
小さな島で、元来資源もなく産業が発達しない国が、税率を下げたり、無税にしタックス・ヘイブンになることが多く、タックス・ヘイブンにすることで国際的な物流の拠点となることを狙っていました。
海外物流や拠点となれば、定期的に船がつき、船員や客が外貨を使ってその島を潤すからです。

その戦略が時が立つにつれ、物流に加えて金融センターとしても機能し始め、今に至ります。

では、何故そのような戦略が取れるのか。

それは元々タックスヘイブンになるような国や地域は税収は少ないからです。

よって税率を下げたり、無税にしても現状とは代わりがありません。

 

法人税を無くすことで、企業の誘致に成功すれば雇用が発生し、所得が生まれます。

所得税や相続税を無くすことで、富裕層が移住し、高級品などの消費が一気に刺激されます。

資産課税を無くすことで、資金が集まり多くの金融機関が進出して来ることになります。

 

ここで重要なことが実はタックス・ヘイブンの国内や域内で得た所得に対しては所得税、法人税がかかるということ。
そうすることで実質的な国家の税収として増やす事が出来ます。
ここが多くの人が誤解している点かもしれません。

国内、域内でのお金のやりとりについては税金が徴収され、海外とのお金のやりとりには税金が発生しない、もしくは著しく軽減されています。

資源がなく限られた税収のない島国にとっては自国の税金を上げれるよりも、タックス・ヘイブンにした結果発生する、資産や雇用の上昇の方が大きな利益になるという、先を見越した戦略のもとにタックス・ヘイブンは運営されています。

ではそのタックス・ヘイブン、私達個人が利用することは可能なのでしょうか。

 

個人がタックス・ヘイブンを利用するには

ここまでタックス・ヘイブンが何か、それが運営されている仕組みを解説しました。

読者の皆さんの中には、「タックス・ヘイブンを使ってみたい!」と思っている方もいらっしゃるかもしれません。

では私達がタックス・ヘイブンを利用するにはどうすればいいのでしょうか。

1. まずは住民票をタックス・ヘイブンへ転籍させます。
最初からハードル高い内容ですが、重要なことです。
なぜなら日本国籍を持ち、日本に住民票がある場合は、日本で納税義務が生じるからです。
しかしやろうと思えば出来そうです。まずは市役所に行って転籍届を書き、転籍先住所を「パナマ」等のタックス・ヘイブンにしましょう。

 

2. 年間の半分以上をその国で過ごしましょう。
今はパソコンを持ってリモートワーク、在宅勤務も浸透してきたし、可能…なわけはありません。
この時点でほとんどの人が無理になりました。
住民票をパナマやその他タックス・ヘイブンに移せば(実際には日本にいる)、名目上納税しなくてもよいですが、
これは昔から脱税方法なので、きっと税務署もすぐに駆けつけてきます。
結果的に個人ではタックス・ヘイブンを利用するのは無理なのでしょうか…。
可能なのは、億単位の資産を持っており、利子・配当や貯金の切り崩しで生活していける人だけになりそうです。

 

もう一つ、タックス・ヘイブンではないですが、個人が節税する方法はあります。

それは「パーペチュアル・トラベラー」です。
パーペチュアル・トラベラーとは、日本語訳をすると終身旅行者」の意味です。
どこの国にも定住をせずに、旅行者として過ごすというライフスタイルです。

居住地を持たないことで納税義務から免れることができます。
各国で納税義務が生じない期間だけ住むことによって、税コストをかからなくするのです。

世界的に活躍する人(ミュージシャンやデザイナー、芸術家等)はこのスタイルを取ることが多く、
彼らがロサンゼルスやロンドンへ活動拠点を移すのは、数カ国で活動することによってこの状態を作り出るので、節税ができるからです。

 

しかし、これも一般の人には難しい…他に方法はないものでしょうか。
一つだけ私達にも実現可能性が高いものがあります。
それは個人が法人をタックスヘイブンにつくり、そこに収入を振り込ませるという方法です。
パナマ文書でも日本の個人がパナマへペーパーカンパニーを作り、そこに資産を管理させている実態が明らかになりました。
その方法であれば、我々にも可能のようです。

費用は初年度設立で40万〜80万程度、次年度更新で100〜200万程度設立までに約2週間程かかるようです。

・・・もう無理です。
これでは素直に納税した方が安上がりのようです。

 

但しタックス・ヘイブンではなくとも、ある程度の節税が行える場所があり、
それが、「ミクロネシア連邦」です。

ミクロネシアはかつては日本が統治したこともある国です。
約12万人の島国で、日系人も多くおり、親日国家と言えます。

日本にはタックスヘイブン税制というものがあり、法人税20%以下以下だとタックス・ヘイブンを利用しているとみなされます。
これをトリガー税率と言い、一定の水準以下の外国子会社の所得を日本の親会社の所得とみなされる、それが課税対象となります。
ミクロネシアは法人税を21%に設定しているので、そのトリガー税率が適用されません。そしてさらに、

1 日本国内で日本語で手続きができ、
2 日本円で納税ができます。

ただし、こちらも資本金が100万ドル(1億1000万円)以上必要だそう。
もう素直に納税した方が、私達個人にはコスト的にはよさそうです。

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